5月末に「授業が変わる! 働き方が変わる! Miroが実現する教育現場のDX」にオンラインで参加しました。
その時にシェアしていただいた知識や実践例の中で家庭科の授業などに使えるのではないかと思った内容をまとめてみました。
お役に立てれば幸いです。
1 Miroとは
オンラインで使えるホワイトボードのことで、いろいろな特徴を備え「ビジュアルコラボレーションプラットツールとして多様な場所で使われています。
2 Miroの特徴は
- 無限に使える
- 学習コストが低い
- リンク1つで共有できる
- デバイスを選ばずアクセスがしやすい
- 操作が簡単
- 視覚的な表現がしやすい
- コメントなどがしやすい
- アーカイブが残せる
- 様々な形式のファイルなどをアップロードできる
- テンプレートが充実しているなど
様々な特徴があげられます。
3 家庭科で使うアイデア
【個人での利用】
先生が個人で使う場合は次のような活用法が
アイデアとしてあげられるのではないと思います。
- 情報の整理
- 考えの整理
- アイデア出し
- 資料作成など
【授業での活用】
授業の中で何等かのグループ学習を取り入れる場合、Miroの活用により高い教育的効果が得られるのではないかと思います。
それはMiroを用いる事で次のようなことが出来るようになるからです。
以下はオンラインセミナーで実践例をご紹介いただいた先生からいただいたアドバイスをシェアさせていただきます。
※画像はこちらで作成したものです。
- 学習の手順やスケジュール、学習時間のルールなど生徒達と共有しておきたいことをボード上に貼っておくことが出来、自分も生徒達も確認出来るようになる。
(授業の度に何かの形で用意し掲示する必要がなくなります。) - ボードをクラスなどに分けて使用する事で、各クラスのグループ全体の進捗状況などが分かるようになり効果的なアドバイスなどもしやすい。
※下記の画像のように同じ形式のプリントを使用する場合などはコピーをする事で簡単に用意出来、それぞれのグループの状況が時間や場所を問わず確認しやすくなります。
- ボードに生徒達の取り組む過程(プロセス)が残っていくため、より効果的なアドバイスや指示などがしやすくなる。
- 付せんの色分けをルール化する事で、生徒達にとっても作業がしやすくなる。
先生からのアドバイスや指示は〇色の付せんと決めておくと効果的。 - 各グループで各メンバーに付せんの色を割り当てておくと、その生徒がどの位
グループに貢献したかが可視化され評価などに役立つ。 - 同じ内容または似た内容の学習を次年度以降も実施予定の場合、今年度の使ったボードを
記録(アーカイブ)として残す事が出来、次年度以降の生徒達にとって役に立つ。
4 取り入れ方
これまで使った事がないツールは、自分で使い始めるのも授業に取り入れるのはとてもハードルが高いと感じる先生もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回参加させていただいたオンラインセミナーで、とても勇気づけられたのが実践例などをシェアしていただいた先生方からの次のお言葉でした。
まずは批判や失敗を恐れず、10点(100点満点)のアイデアでも試す
これはとても心強いお言葉でした。
また授業への導入をためらう要因の一つに「トラブル対処」という問題もあるかもしれません。このトラブルへの対応に対しても〈失敗はするものだと受け入れる〉〈みんな失敗をするものとして何かが起きたら、注意喚起が出来るチャンスととらえる〉というような姿勢を取られたと伺い、強く印象に残りました。
実際には、生徒達が誤って他の人の付せんを削除してしまったり、何かトラブルを起こしてしまったりしないように、簡単な操作でロックをかける事が出来ます。
またボードが何かで変更されてしまってもオーナーであれば元に戻す事が出来ると聞きました。
これはMiroの授業への取り入れのハードルを下げてくれるのではないでしょうか?
さらに私は退職しているので無償版を個人で使っていますが「Miroエデュケーションプラン」というプランがあり教育現場では有料版にしかついていない次のような機能も使う無料で使え、とても便利だと聞きました。
・タイマー機能
・投票機能(記名あり、無記名両方可)
サイトはこちらです。↓
https://help.miro.com/hc/ja/articles/360017730473-Education-%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%B3
5 最後に
ここまでMiroについて参加したセミナーを通してご教授いただいた知識や実践例をシェアしていただいた先生方からのアドバイスをまとめさせていただきました。
このセミナーでは40名を超える(正確な人数は覚えていませんが)参加者がいらして実際にMiroを使用する体験も出来ました。
そこで感じたのは大人数でボードで作業する事のルール作りの大切さや前もって操作に慣れておくことの大切さでした。
「もし自分がまだ家庭科を担当していたらどうしただろう?」と考えると次のような取り入れ方をしたのではないかと思います。
- 個人で使い操作に慣れる
- 少人数の選択授業などに試験的に取り入れてみる
- 少人数クラスで慣れたら学年などの状況を見ながら学年に取り入れる
学校によって学習環境は違うので大前提として情報の先生かICTツールの活用にアドバイスをいただける先生に相談して始めるかと思います。
この内容が少しでも先生方のお役に立てればとてもうれしく存じます。
Miroに限らず、いろいろなツールは生徒達にとって社会に出れば使えて当たり前のスキルとなる可能性が高いのではないかと思います。
学生時代からツールを知り、少しでも慣れておくことはとても大切な時代になって来たのかもしれません。
※アイキャッチ画像は「水」をテーマにした授業展開についてマインドマップのテンプレートを使用しアイデア出しをしたものです。
(終わり)
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