見えない未来への投資 ~子供の進路とお金の関係~

ふと吹き抜ける風。
一歩、敷地に入った瞬間に
感じる独特の空気感。
リアルの学校にしかない感覚です。

今年の始め、
休校措置が取られた時
これからの学校選びは
どう変わっていくのだろうと
考えていました。

オンラインがスタンダードになれば
通学などの物理的な距離は
問題ではなくなります。

オンラインが選択肢に入る時
授業料も施設設備費用も
リアルの学校よりも安価に
おさえられるかもしれません。

逆に保護者の皆様の不安は
人間関係づくりや
コミュニケーション力の育成、
グループなどでの活動体験など
様々かもしれません。

ただ、やり方次第では
学外で、
国境を越えたり
年代を越えたりした
これまでとは全く違うグループや
人々とのつながりも可能と
なりそうです。

そうすると
今度はお子さん達が
将来、どんな道に進むのか
どういう未来を描いているのかが
決め手となりそうです。

以前は保護者の方々の経験値で
人生の効率の良い成功への道や
失敗のない親世代の考える幸せな
暮らしへの道筋を見つけて
あげれは良かったのかもしれません。

でも、ウィズ コロナの時代には
先の見通しが立てにくく
親世代さえ
自分達が経験したことのない社会を
手探りで生きていく事になります。

モデル不在のライフプランニングの
必要性は「ライフシフト」で
人生100年時代が常識化した中で
言われつくされた事です。

皆が試行錯誤をしながら
生き延びる事を考える中で
次の世代を創る子供達の進路は
どう考えていけばいいのでしょう?

どうなるか分からない
数年後をイメージする事さえ
難しい時代のはざまにいる
保護者の皆さんと子供達は
誰かの力強い言葉になびいて
しまうかもしれません。

最初の選択は
そもそも学校を選ぶのか
それともホームラーニングを
選ぶのかから始まるご家庭も
あるのではないでしょうか?

学校を選ぶとしたら
リアルかオンラインでしょうか?

リアルだったら
例えば、小学生だったら
中学受験をさせるかどうか?

コロナ禍以前は
お住まいの地域にもよると思いますが
私立を目指される方が多い所と
公立に進む事がスタンダードな所と
傾向がはっきり分かれいて
決断しやすかったかもしれません。

でも、感染リスクやマスク授業、
ソーシャルディスタンスの徹底などの
ニューノーマルが当たり前の社会になると
選択基準が今までとはがらっと
変わって来るのではないでしょうか?

さらに子供さん達の見えない未来
どうなるか分からない将来に
どれくらいのお金をかければいいのでしょう?

その教育費はかけがえのない
大切な子供達への投資になるのでしょうか?

この問いに、
この状況下での
家計の状態や今後の収支の予測
家族構成や年齢、
そして何より保護者の方々の年齢と
将来の収入予測など
いろいろな要素が入ってくるの
だろうと思います。

誰か専門家の意見を聞きたい。
道しるべとなるような強いアドバイスがほしい。
子供達の能力や個性を見極める基準があれば。

様々な事を考えてしまうのではないでしょうか?

でも、時間は待ってくれません。
中学受験を考え一度入塾すれば、
保護者の方には、
通常の授業料に特別講習費などの負担が
のしかかります。
高学年になると、
お弁当作りに帰りのお迎えなど、
時間も労力も必要となってくるかもしれません。

子供達は宿題とテストの連続です。
そこに学校の授業も加わり、
時間はどんどん流れていきます。

それでも、
つかみたい“合格”というゴールがある。
行きたくてたまらない学校がある。
憧れて夢に見る学校生活がある。

今までは、
それで良かったのだと思います。
ゴールに向けて親子で走りぬける感覚で…。
だって、
本当に憧れの学校生活はそこにあったのだから。

どれだけ通学に時間がかかっても、
その学校の生徒になる事は
自分で勝ち取ったステータスなのだから。

ただ今年はそれが大きく変わるかもしれません。

ご縁をいただき、
阪神間の私立校や公立校で
家庭科の講師をして来た私には、
その変化がどうなるのかは分かりません。

自分の2人の子供達は中学受験をさせて
中高一貫校に通わせ、
入学前に想い描いていたイメージと
現実の違いを親として痛感しました。

いい意味でも悪い意味でもです。

でも、今、社会人となり親の自分よりも
たくましく働いている姿を見て
本当にいろいろ大変だったけれど
進路の選択は間違っていなかったと
思います。

20年以上の間、
いろいろな学校で様々な校風に触れ、
その空気感の中で過ごす子供達を
家庭科というフィルターを通して
見て来ました。

家庭科は時として子供達が
無防備に素顔を
のぞかせてくれる科目です。

子供達を見ていて
一番感じるのは“相性”の問題です。
その子と学校。
その子とクラス。
その子と学年。

私は非常勤講師なので
放課後の部活はタッチしないので
分かりませんが。
その子と放課後の居場所というのも、
相性の一つかもしれません。

相性が良ければ、
とてものびのびと快適な学校生活を送れて
楽しい毎日なのだろうと思います。

相性があまりよくなければ、
その状況をどうとらえるかで、
成長が見込まれるとても
学びの多い環境となるのだろうと思います。

学校説明会や様々な評判やうわさは、
多分それぞれの学校の
ほんの一部を切り取ったもので、
進学先を決める時は情報の受け取り方を
気をつけた方がいいかもしれません。

どうしても、
親が行かせたいと願う
学校の情報はいいものばかりを
とってしまいがちだから…。

今、
社会が大きくシフトしていく中で
お子さん方の未来への投資に
どの位の額を考え
どう使っていくかは
やはり、
お子さん方の気持ちと
保護者の方の素直なお考えの
すり合わせが必要
なのかもしれません。

昔は
「親の言う事を聞いていればいいんだ!」と
確信を持って言えたのですが、
今はそういう時代では
なくなって来たようです。

子育てをしていた頃は
子供は未熟で
先が見えていない存在だと思い込み
親の言う事をいかに聞かせるかばかり
考えていました。

今は時代が違うようです。

休校明けの学校で出会った子供達は
例年の生徒達に比べ
とても成熟した感じを受けました。

実は学校再開前、
私は勝手に初めて会う生徒達の事を
年始以降のコロナ関連の影響で
人生の節目である卒業式も入学式も
例年通りには行えず
可哀想な子達という
守ってあげなければという
イメージを持っていたのです。

でも、
それはいい意味で
大きく裏切られました。

不安や不満で右往左往している
大人達を尻目に
心ある子供達は自分自身で
しっかりと成長しているように思います。

中学受験の話をメインで
書かせていただきました。

まだ、小学生のお子さん方と
どの位将来の話が出来るかは
ご家庭によっても違うかと思います。

しかし、保護者の皆さんが
時間の余裕を持って、
真剣にお子さん方と将来の話をしようとすれば、
しっかりと聞く耳を持とうとすれば
どうするかは決まっていくのではないか
と思います。

子供達が社会人になり、
今私が思うのは
どんな学校に進もうが、
どんな進路を選ぼうが、
たとえ休学期間があろうが、
その過ごした時間に無駄な時間はなく
子供達は親が思う程
ひ弱ではないという事です。

どんな選択も正解もないし
間違いもないと信じます。

もし選んだ未来に
思っていたよりも
お金がかかりそうならば
そこは保護者の方の大人の知恵が必要と
なるかもしれません。

奨学金制度などや教育ローン、
逆に副業での収入アップなどを考え
未来への投資として
家計マネージメントを考えていかれると
いいかと思います。

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